研究課題
基盤研究(C)
タブノキを粉にした「タブ粉」が線香の粘結剤として古くから利用されている。しかし、1960年代以降の山村の生業構造変化と高齢化によって、日本の里山ではタブノキ採集者が激減し、1970年代からタブ粉の輸入が開始されることになった。現在、九州で残っている製粉場はわずか2軒である。一方、タブノキを採取している東南アジアのラオスでは、住民がタブノキを植林して、工夫しながら持続的な方法で樹皮を採取していた。それは、住民の現金収入源としても大きく貢献している。東南アジアからのタブ粉輸入は日本の里山利用を考え直すことの必要性を問うており、線香という意外なモノから、環境問題の複雑さが見えてくる。
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