ハーネスとパラドクス性ー科学と芸術をむすぶ自然観の研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21520133
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 芸術学・芸術史・芸術一般
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 秋庭 史典 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (80252401)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: ハーネス / ライプニッツ / 情報 / 科学 / 美学 / 自然計算 / ハイブリッド・アート / 間接的相互作用

研究概要

人工物と自然の共生は、現代の主要な課題である。芸術は、古来、人工的かつ自然的なものと考えられてきた。そのため、上の課題に、芸術から答えを与えられるように思われる。しかし、科学と芸術の真の恊働のためには、いくつかの理論的問題を解決しなければならない。本研究は、これらを解決し、ハーネスの考え(最小限の人工物で自然を動かすこと)が、科学と芸術を結び、人工物と自然の共生を考えるための基盤であることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] モノが知識を伝えるには-博物館展示物の哲学的考察 (2012)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 雑誌名: Jun Cture-超領域的日本文化研究 巻: 3 ページ: 100-111
• [雑誌論文] 情報技術を用いた作品調査を支えている美学 (2009)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 雑誌名: Jun Cture-超領域的日本文化研究 巻: 1 ページ: 122-133
  • 査読あり
• [学会発表] Emancipate computational aesthetics before it meets natural computing (2012)
  • 著者名/発表者名: Fuminori Akiba
  • 学会等名: 6th international workshop on natural computing
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] バイオエステティクスの可能性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 学会等名: bio-aesthetics-自然計算とハーネスをめぐる
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2011-12-18
• [学会発表] 記譜理論から見た展示媒体の認識的機能について (2011)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 学会等名: 第6回博物科学会
  • 発表場所: 名古屋大学
  • 年月日: 2011-06-23
• [学会発表] Things aesthetics should learn from natural computing-from the point of harness (2011)
  • 著者名/発表者名: Fuminori Akiba
  • 学会等名: Natural Computing Winter School
  • 発表場所: 公立はこだて未来大学
  • 年月日: 2011-03-16
• [学会発表] アートとテクノロジー-ハーネスの視点から (2009)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 学会等名: アート & テクノロジー展」シンポジウム
  • 発表場所: 京都工芸繊維大学
  • 年月日: 2009-11-01
• [図書] あたらしい美学をつくる (2011)
  • 著者名/発表者名: 秋庭史典
  • 総ページ数: 235
  • 出版者: みすず書房
• [備考] 書評・新刊紹介:図書『あたらしい美学』(みすず書房、2011年)は、5件の書評・新刊紹介を得ることができた。掲載誌名は、『週刊読書人』、『ミュージックマガジン』、『美術手帖』、『JunCture-超域的日本文化研究』、『日本バーチャルリアリティ学会誌』である。工学系の専門誌から文化系の商業誌まで広く紹介され、研究成果を専門家だけでなく一般の方がたにも知らせることができた。
• [備考] アウトリーチ活動:最終年度の2011年12月18日に「bio-aesthetics-自然計算とハーネスをめぐる」シンポジウムを開催した(名古屋大学野依記念学術交流館2Fカンファレンスホール)。聴衆には学外の非専門家も多く、北海道や広島など、遠方からの来訪もあった。
• [備考] ホームページ等の情報:また、このシンポジウムに先立ってブログを開き、あらかじめパネリストの紹介、発表テーマに関する基本事項、論点になりそうな事柄などを周知した。
  • URL: http://d.hatena.ne.jp/lejb622/
• [備考] その後、次のウェブサイトで本研究の情報を公開している。
  • URL: http://akibaf.com/harness_paradox.html