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2012 年度 研究成果報告書

統語論におけるコピー理論へのトップダウン式接近法に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 21520508
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 英語学
研究機関大阪教育大学

研究代表者

寺田 寛  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (90263805)

研究期間 (年度) 2009 – 2012
キーワード生成文法 / ミニマリスト / プログラム / 再構築 / トップダウン派生
研究概要

文の統語構造を構築する上で正しいとされてきたボトムアップ式接近法に対する有望な代案として、トップダウン式の構造構築の接近法を提案し、チョムスキーのミニマリストの枠組みをもとに研究を行った。A移動の再構築現象を調査した後、2011年の研究は、Chomsky (1981)で提案された束縛理論の(A)と(C)の条件の適用時期について議論し、Lebeaux (2009)で述べられている考え方、すなわち、束縛条件(A)が文の派生においていつ満たされてもよい条件であるのに対し、条件(C)は派生のあらゆる時点で満たされていなければならない条件であるという主張を支持するべきであると結論付けた。この仮定にもとづいて、Terada (2012)は、Aバー移動の再構築現象を取り上げ、Leddon (2006)によって観察された、英語の母語話者と英語を母語として獲得している幼児の再構築特性の違いを、トップダウン式の再構築接近法の観点から説明した。日本人の英語学習者にも、幼児と類似の特性が見られることから、彼らが再構築操作適用後に得られる構造をより構築しやすくするための方略を用いている可能性があることを指摘することで説明を試みた。これは疑問文に関する研究であったが、Terada (2013)では、関係節の内部にも見られる再構築現象に、トップダウン式接近法を適用した。この研究から、トップダウン式の接近法では、再構築現象に見られる英語母語話者と日本人英語学習者との違いを簡潔に説明できることを主張した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 2011 2010

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中間言語における関係節の派生と再構築『大阪教育大学英文学会誌』2013

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 雑誌名

      大阪教育大学英文学会

      巻: 第58号 ページ: 13-23

  • [雑誌論文] 再構築方略について『最新言語理論を英語教育に活用する』(藤田耕司ほか編)2012

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 雑誌名

      開拓社

      ページ: 130-141

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 束縛条件(A)と(C)はどこで適用されるか」,『大阪教育大学英文学会誌』2011

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 雑誌名

      大阪教育大学英文学会

      巻: 第56号 ページ: 25-40

  • [雑誌論文] A移動とA再構築の非対称性について『大阪教育大学英文学会誌』2010

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 雑誌名

      大阪教育大学英文学会

      巻: 第55号 ページ: 25-41

  • [雑誌論文] A再構築と併合による構造構築『大阪教育大学紀要 第I部門 人文科学』)2010

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 雑誌名

      大阪教育大学

      巻: 第59巻第1号 ページ: 27-44

  • [図書] 『朝倉日英対照言語学シリーズ5:統語論』, 3章分担執筆, 田中智之編2013

    • 著者名/発表者名
      寺田寛
    • 出版者
      朝倉出版

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公開日: 2014-08-29  

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