研究課題/領域番号 |
21520792
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
岩本 廣美 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40243349)
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研究分担者 |
河合 保生 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (30412224)
戸井田 克己 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (80288951)
西岡 尚也 琉球大学, 教育学部, 教授 (60336360)
吉水 裕也 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (60367571)
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キーワード | 地理教育 / 教員研修 / 地域調査 |
研究概要 |
(1)教員研修のプログラムを作成し、実施した。(平成22年度の追加分) 中学校社会科地理的分野の単元「身近な地域」に関する教員の指導力向上をめざし、平成22年度に作成した3パターンの研修プログラム(ア.地域調査+室内研修、イ.地域調査のみ、ウ.室内研修のみ)のア.のパターンにより、下記の研修講座1)2)を、午前・午後の6~7時間で実施した。両者とも当該教育センターから平成22年度に引き続いて研修講座担当の要請があり、実施したものである。作成した研修プログラムが肯定的に評価されたといえる。 月日(曜) 研修会実施機関 実施場所 出講担当者 パターン 参加者数 1)8月3日(水) 沖縄県総合教育センター 沖縄市(左記センター) 西岡尚也 ア.14名 2)9月22日(木) 鳥取県教育センター 鳥取市(左記センター) 河合保生 ア.9名 (2)教員研修受講者のその後の変容を明らかにした。 平成22年度に岡山県総合教育センターが主催した研修講座の参加者7名から、講師を担当した河合がヒアリングを実施した。その結果、3名が研修後に中学校社会科地理的分野の単元「身近な地域」に関して、地域調査を取り入れた指導実践を行ったことが明らかとなった。サンプルが限られたが、研修効果があったことがうかがえる。 (3)教員研修プログラムの評価を行い、改善すべき点を明らかにする。 平成22・23年度実施の研修講座を、(1)プログラムのパターンによる効果の違い、(2)実施時期の観点から検討を加えた。その結果、(1)については、ア.イ.ウ.どのパターンにも長所・短所があり、実施時期は夏季休業期間中と学期中を比較した場合、どの時期にも長所・短所があることが明らかとなった。研修効果は、教育センター等側および参加者の課題意識の持ち方による部分も大きく、開発したプログラムを大幅に改善する必要は必ずしもなかった。 台湾を訪問し、台中日本人学校、台中の現地公立中学校などを訪問し、中学校社会科地理的分野の単元「身近な地域」の指導実践および教員研修に関連する資料収集を行い、検討のための参考材料にした。日本人学校では、学習する地域の設定が実践上の課題となっていた。現地中学校では、地理担当教員の採用を、社会科ではなく地理として独立して実施していることから、教員研修は地理担当者のみを対象に実施しており、問題が顕在化していなかった。
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