金融危機のマクロ動学理論研究-所得分配、負債加重、金融資産の視点から-

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21530299
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 財政学・金融論
• 研究機関: 滋賀大学
• 研究代表者: 二宮 健史郎 滋賀大学, 経済学部, 教授 (30273395)
• 研究分担者: 高見 博之 大分大学, 経済学部, 教授 (10264326)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 金融の不安定性 / Profit Sharing / 負債 / 金融資産 / 確信の不安定性

研究概要

本研究では、所得分配、負債加重、金融資産の視点から金融の不安定性を検討し、安定的な金融構造の重要性を強調した。1990年代半ばに我が国の金融構造が脆弱化し、逆に、アジアの通貨危機後、韓国の金融構造が安定化したことを、VARモデルを用いて示した。そして、金融資産の蓄積が経済を不安定化させること、金融構造が既に安定的である場合に、日本的なProfit Sharingルールが経済を安定化させることなどを理論的に明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Structural Change and Financial Instability in an Open Economy (2012)
  • 著者名/発表者名: Ninomiya, K. and M. Tokuda
  • 雑誌名: Korea and the World Economy 巻: 13(1) ページ: 1-37
  • 査読あり
• [雑誌論文] Profit Sharing, Labour Share, and Financial Instability (2012)
  • 著者名/発表者名: Ninomiya, K. and H. Takami
  • 雑誌名: CRR Discussion Paper 巻: B-5
• [雑誌論文] ポスト・ケインズ派金融不安定性分析の射程と可能性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎
  • 雑誌名: 彦根論叢 巻: 第390号 ページ: 148-161
• [雑誌論文] 構造変化と金融の不安定性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎・得田雅章
  • 雑誌名: 季刊・経済理論 巻: 第48巻第2号 ページ: 81-95
  • 査読あり
• [雑誌論文] Profit Sharing,停滞レジームと金融の不安定性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎・高見博之
  • 雑誌名: 季刊・経済理論 巻: 第47巻第3号 ページ: 58-66
  • 査読あり
• [雑誌論文] 「長期」と「短期」のマクロ経済モデルと金融の不安定性-ポスト・ケインズ派金融不安定性分析の位置づけと評価 (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎
  • 雑誌名: 季刊・経済理論 巻: 第46巻第4号 ページ: 25-33
• [雑誌論文] 負債加重、金融資産、及び金融の不安定性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎
  • 雑誌名: 季刊・経済理論 巻: 第46巻第2号 ページ: 51-57
  • 査読あり
• [雑誌論文] Debt Burden, Investment and Profit Sharing (2009)
  • 著者名/発表者名: Ninomiya, K.
  • 雑誌名: Working Paper 巻: No.118
• [学会発表] Structural Change and Financial Instability in an Open Economy (2011)
  • 著者名/発表者名: 二宮健史郎・得田雅章
  • 学会等名: 経済理論学会第59回大会
  • 発表場所: 立教大学
  • 年月日: 2011-09-16
• [備考]
  • URL: http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/k-nino/index.html