1970年初頭以降、アメリカ合衆国の多くの学術学会が、女性研究者の地位と現状を調査する委員会を発足させた。本研究は、人文社会科学系(歴史学、心理学、教育学)の三つの学術学会をケース・スタディとして、これらの女性委員会が提起した支援政策とそれによる学術学会の変貌を、(1)女性委員会設立の直接の契機は何であったのか。(2)どのような女性研究者支援策が提言され、定着するに至ったのか。(3)女性が学術研究の主体である同時に客体でもあると認識したとすれば、どのような支援策政策が可能であったのか、といった研究課題のもとに解明することを目的としている。
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