研究概要 |
本研究の最終的な目的は、公立小学校教員の外国語活動指導力のアップに繋がる授業分析方法・評価方法を考案し、観察シートの作成を目指すことである。 上述の目的に沿い、①横浜国立大学教育人間科学部付属横浜中学校1年生の英語の授業観察と分析、3回に渡る(23年4月、7月、24年1月)アンケート調査と分析⇒「生徒の小学校時の英語活動への興味・意欲、中学における英語授業への興味や意欲に関しての研究」⇒連携という点から観察シートに入れるべき着眼点を見出す試みをすること、②児童一人一人の反応を丁寧に観察することも必要と考え、アメリカ人講師と児童のオンライン英語学習の様子を録画したものを観察・分析していくこと、以上を当初予定。 オンライン英語学習プログラムの観察と分析は、結果として、プログラム内容と難易度、児童の学力は無論であるが、①講師と児童のrapport、②講師のwaiting time(児童に問いかけ等をして児童から何かしらの反応をもらうまでの待つ時間)、③講師の指導技術、④オンライン学習をする環境が学習向上のための大きな要因になりうることがわかった。特筆すべき点は二点ある。①、②の条件が児童にとって反応しやすいものであれば、自分なりに学んだ英語を駆使して発話することが観察できた。もう一点は、④に関連している。先行研究にあるように(Umino, 2004) 保護者と共有できる空間(居間など)で取り組むことで継続できること、また、保護者が児童のZDP(少し手伝いをしてあげれば学習できる範囲)を知っている可能性があり、それは学習上大きな助けとなることである。講師の問いかけ等に対する児童の反応を観察でき、小学校外国語活動指導上にも参考になる研究になった。 もう一方の研究は、23年度中学校1年生であったアンケート対象者が3年生になってからのアンケート調査と分析を今後引き続きしていく必要がある。
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