ESDPでは、環境・経済・社会を統合した持続可能性を高めるために、多心性に注目している。本研究では、ロスプダ渓谷論争の経緯を調査分析し、欧州全体において多心型を指向することと、地域における環境と経済の両立が、とくに欧州の周縁部において困難になっていることを示し、持続可能性に不均衡が生じることを指摘した。また、カタルニア州(スペイン)で近年導入された地域整備計画体系を多心型シティリージョン戦略の側面から分析し、コンパクトな中小都市がネットワークしている構造が競争力として位置付けられているケースとして考察した。
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