本研究は、歴史的な街区構成をもちながら経済、社会、文化など多方面で大きな役割を担っている都心市街地大阪を対象として、歴史資料、公文書の調査、論考などの議論の経過、関係者へのヒアリングなどによりその歴史的発展経過を踏まえながら時代毎に目指そうとした景観像を明らかにするとともに、同時に模索された実現手法としての整備方策、誘導方策等について研究をおこなうものである。 平成21年度は以下の項目について研究を実施し、その成果をとりまとめた。 1. 街路:御堂筋の目指した景観像とその実現手法について(近代~戦前期) ・ 当時の街路景観に関わる論考とその論点、御堂筋計画について ・ 計画検討段階での景観形成に関わる議論、超過収用による建築敷地造成と美観地区の導入に関する議論の経過など 2. 街区:船場の目指した景観像とその実現手法について(近代~戦前期) ・ 当時の街区の近代化とその景観形成に関わる論考とその論点 ・ 船場への建築規制導入と歩行者空間の整備について ・ 計画検討段階での景観形成に関わる議論など 3. 駅前拠点:大阪駅前の目指した景観像とその実現手法について(近代~戦前期) ・ 当時の駅前拠点整備における景観形成に関わる論考とその論点 ・ 大阪駅前計画について、計画検討段階での景観形成に関わる議論 ・ 超過収用による建築敷地造成と美観地区の導入に関する議論の経過
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