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2009 年度 実績報告書

イノシトールリン脂質による脂肪肝炎と肝癌制御機構の解明-新規治療薬の開発に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21590823
研究機関秋田大学

研究代表者

堀江 泰夫  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30282164)

研究分担者 大嶋 重敏  秋田大学, 医学部, 講師 (50375268)
大西 洋英  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00313023)
キーワード脂肪性肝炎 / 肝癌 / イノシトールリン脂質
研究概要

非アルコール性脂肪肝炎nonalcoholic steatohepatitis(NASH)のマウスモデルとして我々が確立した肝細胞特異的Pten欠損マウス(Alb-Cre Pten^<flox/flox>)を用いてNASHの発症・進展を制御する薬剤を見い出すために、Alb-Cre Pten^<flox/flox>マウスの肝病変(脂肪肝、脂肪肝炎、肝癌)形成の基盤となっているPI3キナーゼシグナル伝達系に着目し、本年度はClass IA、Class IB PI3キナーゼホモ欠損マウスp110δ-/-、p110γ-/-およびClass IA PI3キナーゼヘテロ欠損マウスp110α+/-、p110β+/-を作製し、これらのマウスとAlb-Cre Pten^<flox/flox>マウスの交配を開始した。現在、Alb-Cre Pten^<flox/flox>/p110α+/-、Alb-Cre Pten^<flox/flox>/p110δ-/-、Alb-Cre Pten^<flox/flox>/p110γ-/-二重遺伝子変異マウスが得られ、10~20週齢における肝重量、肝重量/体重比、HEおよび脂肪染色による組織学的解析を行なったが、Alb-Cre Pten^<flox/flox>マウスと二重遺伝子変異マウスとの間に有意な差はみられていない。Pten、PI3キナーゼを含むイノシトールリン脂質代謝酵素は、相互に関連する7種類のイノシトールリン脂質のリン酸化と脱リン酸化を制御することにより、生体の恒常性を維持している。現時点では、Alb-Cre Pten^<flox/flox>マウスの肝臓において、Ptenの欠損がPI3キナーゼの欠損によってレスキューされない。そこで、生体においてPtenによって脱リン酸化をうけるイノシトールリン脂質PI(3,4,5)P_3と同じ機能を有するPI(3,4)P_2の脱リン酸化酵素Inpp4がAlb-Cre Pten^<flox/flox>マウスの肝病変の発症・進展を制御する可能性についても検討するためにInpp4B-/-マウスとAlb-Cre Pten^<flox/flox>マウス交配を開始した。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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