研究課題/領域番号 |
21590823
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
堀江 泰夫 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30282164)
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研究分担者 |
大嶋 重敏 秋田大学, 医学部, 講師 (50375268)
大西 洋英 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00313023)
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キーワード | 肝腫瘍性病変 / 肝癌 / Akt2 / PPARγ / INPP4B / Pten |
研究概要 |
本年度は、Alb-CrePten^<flox/flox>(Pten KO)マウスにおける肝腫瘍性病変形成の背景機序を明らかにするために、Ptenシグナルにおいてその下流に位置するAkt1とAkt2を欠損するAkt1-/-マウスとAkt2-/-とPten KOマウスを交配し、PtenKO-Akt1-/-マウスPten KO-Akt2-/-マウスを作製した。その結果、Pten KO-Akt2-/-マウスで肝腫瘍性病変および肝癌の発生頻度が有意に抑制された。次いで、Pten KO-Akt2-/-マウスにPioglitazoneを投与あるいはPPARγアデノウイルスを感染させることにより、肝腫瘍性病変が進展することを明らかにした。以上の結果から、Pten→Akt2→PRARγシグナル伝達経路の活性化が、Pten KOマウスの肝腫瘍性病変の進展に寄与していると考えられた。また、昨年度、Pten KO-Inpp4B-/-マウスとPten KOマウスにおける肝臓における腫瘍性病変と肝癌の発症頻度の比較から、Inpp4BがPten KOマウスでみられる肝腫瘍性病変の制御因子であることを明らかにしている。本年度、我々は、PtenKO-Inpp4B4-マウスとAktl-1-マウスおよびAkt2-/-マウスを交配することによってPtenKO-Inpp4B-/-/Aktl-/-マウスとPtenKO-Inpp4B-/-/Akt2-/-マウスを作製し、Alb-Cre Pten^<flox/flox>/Inpp4B-/-マウスにおいてもAkt2がその腫瘍の進展に寄与していることを明らかにした。
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