研究課題/領域番号 |
21591453
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
会津 隆幸 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (00400135)
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研究分担者 |
中野 創 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90281922)
澤村 大輔 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60196334)
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キーワード | 表紙細胞 / 線維芽細胞 / 転換 / 酵素 / 遺伝子 / 潰瘍 / 皮膚 / 治療 |
研究概要 |
本研究の目的は、上皮-間葉転換(EMT)のマスター転写因子であるSnailの発現を強力にノックダウンすることにより、皮膚潰瘍底にある線維芽細胞から表皮細胞を直接作り出す画期的な治療法を開発することにある。その目的のために、培養表皮細胞や線維芽細胞にてRT-PCRやウェスタンブロットを用いてSnailの発現やリン酸の状態を見る。また、正常皮膚や潰瘍皮膚などでも確認する。Snail遺伝子やSnilの分解酵素であるglycogen synthetase kinase-3遺伝子を導入することにより、その強発現と抑制状態を再現し、各種の遺伝子発現や細胞状態を観察する。最後にSnanilのsiRNAとDNA docoyを作成し、それらを投与することにより培養線維芽細胞から表皮細胞への転換を試みる。さらに、動物に潰瘍を形成し、それらの薬剤での治療実験を行う計画であった。本年度は、RNAiのin vitorでの実験とDNA decoyのin vitroでの実験を検討した。種々の配列のsiRNAを少量作成し、導入試薬にて培養表皮と線維芽細胞へ導入しSnail発現抑制効果を調べた。Snailのノックダウン効率のよいsiRNAをバルクで作成し、培養細胞に導入を検討した。導入後、上記した遺伝子群の発現や細胞の形態を検討した。Snailの特異的DNA結合部位を含むオリゴDNAを種々作成した。これらが細胞に入るとSnailと結合しdecoy(おとり)としての機能を検討した。Snailのノックダウン効率のよいDNA decoyを同様にバルクで作成し。培養細胞に導入し、特定の遺伝子群の発現や細胞の形態を検討した。その結果、Snailの発現をコントルールすることにより、角化細胞や線維芽細胞の形態が変化することがわかった。来年度も引き続き研究を継続する。
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