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2009 年度 実績報告書

マイクロバブル化炭酸ガスを用いた超短時間型塞栓剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21591600
研究機関関西医科大学

研究代表者

澤田 敏  関西医科大学, 医学部, 教授 (80121937)

研究分担者 狩谷 秀治  関西医科大学, 医学部, 講師 (40368220)
谷川 昇  関西医科大学, 医学部, 准教授 (90227215)
中谷 幸  関西医科大学, 医学部, 専修医 (10533424)
キーワード塞栓剤 / 炭酸ガス / マイクロバブル / 癌 / 放射線診断学 / 塞栓術 / インターベンション / TAE
研究概要

従来一時的塞栓術の適応となる臓器は肝、脾、腎、肺であり、ならない臓器は虚血に弱い中枢神経、消化管、心筋である。これは現在臨床使用されている塞栓物質での基準であり、我々が考案した超短時間型塞栓物質にコントロール可能であるマイクロバブル化炭酸ガス塞栓剤は、従来塞栓術の適応とならない臓器への使用も可能と推測した。
今年度はマイクロバブル化炭酸ガスが短時間型一時的塞栓を可能であることを証明することを目的とした。全身麻酔下で二頭の豚を用い、肝動脈、腎動脈、上腸間膜動脈、肺動脈の塞栓を行った。本実験ではマイクロバブル化炭酸ガスの塞栓効果が高く保たれる条件で生成した。ヘッドハンタータイプのカテーテルで肝動脈、左右腎動脈、上腸間膜動脈、肺動脈を選択した。肝動脈、右腎動脈、上腸間膜動脈、肺動脈をマイクロバブル化炭酸ガスで塞栓した。左腎動脈に限り比較のため自家血栓にて塞栓した。いずれの臓器の塞栓においても血管造影上血流停止状態まで塞栓した。その後経時的に血管造影を行い血管の塞栓状態を評価した。マイクロバブル化炭酸ガス塞栓では10分後から開通する兆候が認められ、60分後には塞栓前と同等の血流となり臓器の造影効果も塞栓前同等に保たれた。一方自家血栓で塞栓した左腎は60分後も血流の回復はきわめて不良で塞栓状態が維持されていた。塞栓実験後豚を屠殺し塞栓した臓器の状態を調べた。肝、腸管、肺においては肉眼的に虚血の所見は認められなかった。マイクロバブル化炭酸ガス塞栓した右腎においては虚血変化と思われる色調を認めたが血管内には血栓を認めなかった。自家血栓で塞栓した左腎は虚血と思われる変化は強く、血管内に血栓が充満していた。今回生成したマイクロバブル化炭酸ガスは短時間型一時的塞栓剤として使用できることが証明された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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