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2010 年度 実績報告書

マイクロバブル化炭酸ガスを用いた超短時間型塞栓剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21591600
研究機関関西医科大学

研究代表者

澤田 敏  関西医科大学, 医学部, 教授 (80121937)

研究分担者 狩谷 秀治  関西医科大学, 医学部, 講師 (40368220)
谷川 昇  関西医科大学, 医学部, 准教授 (90227215)
中谷 幸  関西医科大学, 医学部, 助教 (10533424)
キーワード炭酸ガス / 塞栓術 / 腫瘍学 / インターベンション / マイクロバブル
研究概要

【具体的内容】豚3頭を用いてCO2マイクロバブルによる塞栓実験を行った。血管撮影装置を用い上腸間膜動脈、腎動脈、脾動脈、肺動脈の塞栓を行った。豚No.1では脾動脈塞栓後25分で開通、上腸間膜動脈塞栓後5分で開通、左腎動脈塞栓後5分で主要動脈は開通したが40分後もまだら状に実質の造影効果欠損持続。屠殺後に脾臓、腸管、腎臓を肉眼で調べたが虚血壊死の変化を認めなかった。豚No.2では左腎動脈塞栓後10分で開通、上腸間膜動脈塞栓後10分で開通、屠殺後に腸管、腎臓を肉眼で調べたが虚血壊死の変化を認めなかった。豚No.3では左腎動脈塞栓術後5分で主要動脈は開通したが90分後もまだら状に実質の造影効果欠損持続、下葉肺動脈塞栓術後8分で開通、上腸間膜動脈塞栓術後5分で開通。いずれの塞栓実験でも一時的に完全に血流停止させる塞栓が可能であった。またその後いずれも短時間で再開通した。少量の塊状血栓が一時的塞栓中に血流停止した血管の中枢側に認められたが高度なヘパリン化を行うことにより解決された。高度なヘパリン化状態(ACT500前後)であっても一時的塞栓術に支障はなかった。【意義】マイクロバブル炭酸ガスは塞栓効果を有する。動脈塞栓により虚血壊死が生じやすく一時的塞栓であっても広範囲の塞栓は禁忌とされていた腸管の塞栓も壊死に陥ることなく行うことができた。したがって短時間型一時的塞栓物質として使用可能である。また塞栓には炭酸ガス、生理食塩水、自己血液以外を使用しないため毒性はないものと考えられる。またコストが極めて安価である。【重要性】マイクロバブルCO2塞栓は従来化学塞栓術ができないとされ動注化学療法のみ行われていた臓器に対しても化学塞栓術ができる可能性がある。

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公開日: 2012-07-19  

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