研究課題
基盤研究(C)
ヒト腎微小循環に関しては、造影超音波検査により、弓状動脈から髄質までの時間.濃度曲線から造影時間を指標とした死体腎と生体腎との比較を行った。その結果虚血の強い死体腎は生体腎と比較して有意に延長を認め、化学療法後の腎障害の尿中L-FABP以外の新たなバイオマーカーを開発した。さらに、腎腫瘍をもつ腎臓において、腫瘍部位、正常腎の時間.濃度曲線を解析し、造影時間と腎機能に関する検討を行った。がん薬物療法が腎臓に及ぼす影響について、分子標的治療後に摘出手術を行った腎がんの病理組織、治療効果の検討から臨床病理学的なバイオマーカーになりうる因子について推察した。治療効果と血流低下(微小循環傷害)は関連があると考えられ、病理組織学的には血管内皮の障害により血流が低下し、腫瘍に対する治療効果を発揮していると考えられた。このことから血流低下を示すバイオマーカーが治療効果を予測し、造影超音波における時間-濃度曲線、腎障害の尿中虚血マーカーであるL-FABP、造影CTにおける造影効果などが新たなバイオマーカーになりうると示唆された。
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Urol Int
BJU Int
巻: 108(3)
doi:10.1111/j.1464-410X.2010.09799.x