研究課題/領域番号 |
21653051
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
七木田 敦 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60252821)
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研究分担者 |
上村 眞生 西南女学院大学, 保健福祉学部, 講師 (30530050)
今川 真治 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (00211756)
若林 紀乃 広島文化学園大学, 看護学部, 准教授 (70435056)
七木田 方美 比治山大学, 短期大学部・幼児教育学科, 准教授 (80413532)
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キーワード | 幼老複合施設 / 幼児教育 / 異世代間交流 / 高齢巣阿福祉 / 生き甲斐感 |
研究概要 |
本年度は、まず第一、に老複合施設における異世代間交流の実態調査を下記の目的に沿って実施した。 目的と方法:全国における幼老複合施設(164カ所)を対象にその異世代間交流の実態を明らかにすることを目的に調査を実施した。内容は、施設・建築、実施形態、収容人数担当者人数や日課などを調査し、異世代間交流の実施についてであった。 併せて異世代間交流を行っていない施設においては、その理由や職員に対する意識調査も併せて実施した。55カ所の施設からの回答があり(回収率33.5%)、施設での活動の内容や職員の意識について分析を行った。 次に、幼老複合施設視察訪問(北海道伊達市、富山市)などの先進的な異世代間交流を実施している幼老複合施設を視察訪問し、交流の実際について視察調査を実施した。担当者には、異世代間交流に関する聞き取り調査を行った。 第三に広島県呉市下蒲刈島幼老複合施設での異世代間交流を視察した。 実際行われている異世代間交流(月に1回)において、高齢者、幼児の参加による活動を観察した。 上記の調査分析により、幼児と高齢者の世代間交流を教育プログラムとして捉え、計画的で継続的な世代間交流が特に高齢者の主観的健康度、ひいては「生き甲斐感」、身体活動量にどのような影響を与えるのかが明らかになった。さらに認知症の予防・進行の緩和への効果についてもその可能性が示唆された。またこれまで高齢者だけが一方的に効果があるとされてきた幼老複合施設での異世代間交流であるが、幼児においても、高齢者に対する福祉教育的意義や思いやり形成、あるいは自己抑制・コントロールの習得といった発達が促進されると考える施設もあった。最終年度は相互にプラスになるような効果的な方法やプログラムを提案する。
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