位相的量子計算の重要な指標としてエンタングルメント・エントロピーがあげられる。エンタングルメント・エントロピー、特にその位相的性質に起因する部分の理解には量子不変量の解析が不可欠である。我々は、主に色付きジョーンズ多項式についての研究を行った。特に、トーラス結び目の色付きジョーンズ多項式の解析を厳密に行い、古典的位相不変量との興味深い関係を明らかにした。また、量子不変量とモジュラー形式との関連性についての研究を行った。さらに、モジュラー形式のフーリエー係数の漸近的ふるまいと複素多様体のエントロピーとの関連性についてもいくつかの結果を得た。
|