手首運動に関係する筋活動から手首の動きを生成(再構成)できる手首モデルを構築し、様々な手首運動から抽出した運動プリミティブの機能的な意味を付与した。つまり単純な運動指令(一つの運動プリミティブ)で行われるStep-tracking運動では、主に静止ターゲットに対する位置制御が行われることに対し、複数の運動プリミティブの滑らかな組み合わせをもつ追跡運動では滑らかに動くターゲットの動きを再構成するために位置と速度制御を同時に行っていることが分かった。さらに追跡運動の運動プリミティブにおいて、低周波数領域では速度制御優位の運動指令が、高周波数領域では位置制御優位の運動指令が主に含まれていることを確認でき、これらの異なる運動指令をもつ2つの制御器が並列に動作して追跡運動を行っていることが明らかになった。
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