心の再生:生育環境が原因となる精神疾患の新規治療法開発

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21700406
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 神経化学・神経薬理学
• 研究機関: 鳥取大学
• 研究代表者: 一坂 吏志 鳥取大学, 医学部, 助教 (50359874)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 神経可塑性

研究概要

育児放棄モデルである母子分離では新生児期に母親から分離されたラットが成熟後不安様行動等を示す。本研究では、治療法開発で用いるより感度の高い指標について調べるため行動解析を行った。その結果、母子分離により最も変化したのは、オープンフィールド試験における壁への寄りかかり行動の増加であった。そして、その寄りかかり行動が高感度な新規不安様行動であることを抗不安薬ジアゼパムを用いて明らかとした。

研究成果

• [雑誌論文] Phase advance of the light-dark cycle perturbs diurnal rhythms of brain-derived neurotrophic factor and neurotrophin-3 protein levels, which reduces synaptophysin-positive presynaptic terminals in the cortex of juvenile rats (2011)
  • 著者名/発表者名: Tamatake M., Miyazaki N., Sudo K., Matsuda M., Sadakata T., Furuya A., Ichisaka S., Hata Y., Nakagawa C., Nagata K., Furuichi T., Katoh-Semba R.
  • 雑誌名: J. Biol Chem 巻: 286 ページ: 21478-21478
  • 査読あり
• [雑誌論文] Activation of p38 mitogen-activated protein kinase is required for in vivo brain-derived neurotrophic factor production in the rat hippocampus (2009)
  • 著者名/発表者名: Katoh-Semba, R. Kaneko, S. Kitajima, M. Tsuzuki, S. Ichisaka, Y. Hata, H. Yamada, N. Miyazaki, Y. Takahashi and K. Kato
  • 雑誌名: Neuroscience 巻: 163 ページ: 352-361
  • 査読あり
• [学会発表] 新生児期における母子分離経験はオープンフィールド試験における寄りかかり行動を増加させる (2011)
  • 著者名/発表者名: 一坂吏志, 山本未希, 井久保樹子, 國石洋, 畠義郎
  • 学会等名: 第54回日本神経化学会大会
  • 発表場所: 金沢(山代温泉瑠璃光)
  • 年月日: 2011-09-27
• [学会発表] BDNF量はPKAあるいは神経活動の阻害によりp-CREBではなくMeCP2の変化を伴って変化する (2011)
  • 著者名/発表者名: 山本未希, 一坂吏志, 仙波りつ子, 畠義郎
  • 学会等名: 第54回日本神経化学会大会
  • 発表場所: 金沢(山代温泉瑠璃光)
  • 年月日: 2011-09-27
• [学会発表] Developmental changes of signaling molecules that regulate neurite outgrowth and myelination in the rat orbitofrontal cortex and visual cortex (2009)
  • 著者名/発表者名: Ichisaka S, Miyahara M, Yamamoto A, Kojima K and Hata Y.
  • 学会等名: 第32回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋(名古屋国際会議場)
  • 年月日: 2009-09-17
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.med.tottori-u.ac.jp/neurobio/5980.html