申請者らが開発した運筆中の軌跡および筆圧を記録可能な評価機器を用い、線引き課題における描画中の上肢機能の特徴を評価した。その結果、健常学齢児のはみだし距離、平均筆圧、平均速度についての発達的傾向を示すことができた。また、健常児・者と不器用児の比較では、一筆中の速度変化・筆圧変化ともに、健常成人群では一定の規則性があることが明らかとなった。また、不器用児群は7歳児群よりもはみ出し距離が有意に長く、平均速度は有意に速かった。しかし、速度変化の規則性は、7歳児群よりも不器用児群の方がやや多かったことが示された。
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