ELVトレーサビリティ・システムは、(株)ヨシムラみやぎ自動車リサイクルセンターに導入され、マテリアル品以外では高いトレース精度を実現した。また、同システムは東日本大震災発生後も効果を発揮し、ELVとなった被災車両の迅速な持ち主特定・早期処理開始に大きく貢献した。(株)エコアールとは、ELV由来の発電装置等を用い、自走可能な発電車両を開発した。モータリゼーションが進行する中国では、近い将来のELV大量廃棄をにらみ、韓国や日本からの技術導入が進められる一方、ELVといえども乗り物として使えるならば使いたい、という意識があることも明らかとなった。経済成長著しいアジア諸国と日本の間には、ELVに関しては垂直的構造を持った資源リサイクルの構造が発展していることがわかった。
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