研究課題
(1)単結晶シリコンナノワイヤ(SNW)のピエゾ抵抗効果の理論的研究SNWのピエゾ抵抗効果を理論的に検討するモデル設計および解析を行いました。第一原理計算を利用することによって、数ナノ以下のSNWのピエゾ抵抗効果の結晶方向の依存性を理論的に解明した。具体的には、<100>方位に沿ってp型SNWの長手方向ピエゾ抵抗計数はバルクシリコンより100倍も大きくなっている結果を始めて解明した。また、<110>方位に沿ってp型SNWの長手方向ピエゾ抵抗係数はバルクシリコンより60%程度大きくなった。(2)SNWとテストデバイスの製作とピエゾ抵抗効果測定・評価シリコン基板の上に直径35nmの<100>と<110>方位のシリコンナノワイヤを電子描画やプラズマエッチング等のMEMS製造手法によって製作技術を確立した。カンチレバーを用いてSNWへ応力・ひずみを加え、四探針抵抗測定手法によって、SNWのピエゾ抵抗効果を定量的に測定した。直径35nmの<110>方位のp型SNWの長手方向のピエゾ抵抗係数はバルクシリコンより60%程度大きくなった。また、温度の依存性については、温度が高くなればなるほど、ピエゾ抵抗計数が下がることを定量的に解明した。(3)フォトニック結晶ナノ構造のピエゾ光学効果解析に関する研究を行った。解析結果によると共振波長の変化と印加しているひずみが線形関係を示し、10^<-6>の微細なひずみを検出できる二とを証明した。これらの結果によって、高感度・小型機械量センサへの応用が大いに期待できる。
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