ラオスにおいてチベット・ビルマ糸、モン・クメール糸の危機言語の調査を行った。調査地はラオス北部ポンサーリー県、ルアンナムター県、ウドムサイ県、シエンクアーン県、フアパン県、ボーケーオ県である。調査は、2009年7月および8月に29日間、2009年12月および20010年1月に17日間、2010年3月に23日間行った。調査したチベット・ビルマ系言語は、アカ・チチョ語、アカ・ペン語、クイ・スーン(ラフ)語、クイ・ルアン(ラフ)語、ルアンナムター県のシラ語、プサン語、プーニョート語、コンサート語、パナ語、クー語、ラーオセーン語、ワニュ語、ムトゥ語、ロロ語である。調査したモン・クメール系言語はサームターオ語、ドーイ語、ウードゥー(イドッフ)語、シンムーン(クシーンムール)語、ポーン・ピアット語、ポーン・ペーン語、ビット語である。アカ・チチョ語、アカ・ペン語、クイ・スーン(ラフ)語、クイ・ルアン(ラフ)語はまったくデータがなかった言語である。これらの言語に対しては303項目の語彙調査を行った。ルアンナムター県のシラ語、プサン語、プーニョート語、コンサート語、パナ語、クー語、ラーオセーン語、ワニュ語、ムトゥ語は866項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行い、ほとんどの言語において約9割の項目の収集ができた。、また、簡単な文法調査も行った。ロロ語は、1822項目からなる語彙調査票を用いて語彙調査を行い、約4割の項目の収集ができた。サームターオ語、ドーイ語、ウードゥー(イドッフ)語、シンムーン(クシーンムール)語、ポーン・ピアット語、ボーン・ペーン語はまったくデータがなかった言語である。これらの言語に対しては303項目の語彙調査を行った。ビット語は604項目の語彙調査を行った。
|