後期高齢者の安全な移動を確保する移動システムの構築を目指し、日常生活の移動における実行動の問題点の抽出とその要因である身体特性の分析を行った。その結果、交差点における歩行者、信号に対する安全不確認や歩道から車道へ進入する際の後方への安全不確認が不十分であることが明確になった。その際の要因の一つとして、視覚的な有効視野や抑制機能といった注意と関係する能力との関連性を明確にした。そこで、支援方策の一つとして、さまざまな注意機能が必要とする場面として、後方からの対象物の接近に対して自動ブレーキをかける支援方策を提案し、その有効性を検討した。
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