研究概要 |
本研究では,積雪地域における木造住宅の耐震補強促進に資するための技術的資料を蓄積するため,積雪期の地震に対する木造住宅の耐震性について検討を行った。先ず,耐震診断に基づき現況住宅の耐震性を把握するとともに,断熱改修が木造住宅の耐震性に及ぼす影響を検討した。次に,地震の揺れがきっかけで発生する屋根雪の動的挙動が木造住宅の地震応答に及ぼす影響を実験的および解析的に検討した。これらの検討の結果,断熱改修の方法によっては耐震性が向上し,雪荷重を考慮した耐震性の確保が可能となること,さらに,屋根雪の動的挙動には住宅の揺れを緩和させる効果を有していることが明らかとなった。
|