研究概要 |
分裂酵母の2種類のロンボイド型タンパク質分解酵素(仮称Rob1,Rob2)は、2種類共にゴルジ体膜に局在した。rob1破壊株は亜鉛イオンやコバルトイオンに対する感受性を示しただけでなく、液胞で機能するタンパク質(カルボキシペプチダーゼY)が正常に液胞に運ばれず、細胞外へ漏出していることが分かった。さらにゴルジ体膜に存在する膜結合型転写因子の切断過程に関与していることも分かってきた。また、rob2破壊株はモネンシンというゴルジ体とエンドソーム間の小胞輸送を阻害する薬剤に対して感受性を示したことから、2種類のロンボイドはゴルジ体で機能し、分泌タンパク質の選別輸送やゴルジ膜局在型の転写因子の活性化機構などに深く関与しているのではないかと考えている。
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