研究成果の概要(和文):我々は環境化学物質の胎盤栄養素輸送機能に与える影響についてIn vivoおよびIn vitroにて検証した。 In vivo実験の結果、様々な環境化学物質の中でPolychlorinated biphenyls(PCBs)は母体・月齊帯血液中のPCBs濃度上昇に伴い、胎児栄養化を担う合胞体栄養膜細胞を減少させるこを発見し、PCBs曝露による胎児発育制限機構の1つの可能性を見出した。また、PCBs濃度上昇に伴い胎盤血管新生に寄与するPlacental growth factor(PIGF)産生は充進していることを発見した。これは正常妊娠における胎盤の適応機能を反映していると考えられ、化学物質曝露による胎盤機能修飾機構には特有のPIGFとSolublefms-liketyrosin kinese-1(sFlt-1)のプロファイルが存在することが示唆された。 In vitro実験の結果、様々な環境化学物質の中でアルデヒド類、金属元素、プラスチック樹脂アミノ酸輸送活性を低下させた。全ての化学物質および金属元素は培養液中の乳酸脱水素酵素を増加させなかった。
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