初期・中期・後期緑内障患者を各29名選択し、事故率を調査した。自動車事故の既往があるものは初期群で2名、中期群で0名、後期群で10名と後期群で多かった。次に、後期群35名を対象に、両眼視野(Beeline/HfaFiles ver.5にて作成)を用い、交通事故の既往がある群とない群間での視野障害度の比較を行った。両眼視野における中心視野感度の比較では、事故群において中心下方10度内の感度が有意に低かった。以上より後期緑内障患者では両眼視野欠損が進行し、さらに中心10度下方視野の感度が低下すると自動車事故をより起こしやすくなることがわかった。
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