研究概要 |
本研究は,大学における情報教育を期待と満足の乖離から評価と分析を行い.高度情報社会の学生に社会から求められる新たな情報処理スキルの提供と,情報教育における新プログラムを考案することを目的としており,具体的には,大学における情報教育をアンケート調査とAHP(階層型意思決定法)を用いて評価と分析を行う.また,実際に企業主催の人材育成セミナーや情報系の研修会に参加して大学と企業におけるIT人材育成の違いを明確化することが狙いであった. 1. 理論的側面の研究報告初年度は,日本オペレーションズ・リサーチ学会等で「大学における情報教育の期待と満足の乖離に関する評価」として成果報告を行った.研究対象やOR理論の応用については,フロアーの専門家から前向きな助言と改善点のご指摘をいただいた.次に,7月にポルトガルのリスボン大学にて開催されるEURO・OR国際学会のDominant AHP・ANPセッションにおいて,理論を情報セキュリティ分野へ応用して報告した. 2. 実践的側面の研究報告初年度は,フィールドワークによる調査研究で,高度情報社会において社会や企業から求められる情報処理スキルの情報収集を目的とし,情報教育の指導について企業などの組織体が主催する人材育成研修・講習会に積極的参加をした.内容は,組み込みLinuxのプログラミング,クラウドコンピューティング,情報セキュリティなどである.本年は,その習得した教育指導の知識を実践するため,ゼミや実習授業において導入してきた.具体的には,同志社大学経済学部非常勤にて教育用UNIX,C言語,星城大学経営学部非常勤にてマルチメディア教育,愛知産業大学ゼミ演習などで指導方法の活用に役立てた.
|