研究概要 |
1.研究目的 就労女性の仕事と妊娠・出産・育児の両立を目指し,妊娠中から産後1か月までの縦断調査で,妊娠・出産に焦点を当てた以下の2つの目的を明らかにする. 1)妊娠中の就労継続および退職に影響する要因を明らかにする. 2)就労妊婦の労働条件・労働状況の母児への影響を明らかにし,母児にとって最適な労働状況を明らかにする. 2.実施計画 1)文献レビューにより質問紙作成と推敲,2)研究プロトコールの倫理申請,3)フィールド調整,4)プレテスト(インタビュー調査)・本調査(縦断調査)の準備と実施. 3.研究成果と意義 1)文献検討により経済学的,人口学的観点から,妊娠期の退職に影響すると考えられる要因として,属性,ライフスタイル,妊娠に伴う心身機能・構造の変化,環境要因の他に,夫の就労状況,ワークライフバランスを同定し質問紙に加えた.さらに,家庭・就労環境,就労形態,職種,制度の認知と利用状況,労働状況を加えた.以上から,今回作成した質問紙を用いることで多角的に退職に影響する要因を明らかにできると考える. 2)研究プロトコール・質問紙内容について倫理委員会の個別審査の承認を受けた. 3)フィールド調整中であり,フィールド施設の倫理申請後,承認された時点から調査を実施する予定である. 4.まとめ 文献検討により経済学的,人口学的観点も含めた質問紙を作成した. 妊娠期では,これらの項目についての影響は明確ではない.そのため、調査変数として取り入れ検討することで網羅的に退職の要因を検討できると考える.今後フィールド調整後にプレテスト,この質問紙を用いた本調査を実施する予定である.
|