研究課題/領域番号 |
21H00620
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
志賀 隆 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60435881)
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研究分担者 |
伊東 拓朗 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (10827132)
首藤 光太郎 北海道大学, 総合博物館, 助教 (60803723)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 植物標本 / 種子 |
研究成果の概要 |
複数の植物標本庫から複数の分類群の標本種子を得て、発芽実験および染色試験を試みた。これまでの研究を通じて、121科206種について評価を行い、24科32種90標本(15.5%の種)から発芽、61科102種402標本(同49.5%)で生存が認められた。発芽した標本は作製後約45年以内のものだったが、生存している種子は約60年が経過した標本においても多く確認された。生活史形質と発芽標本・生存標本の経過年数にも関係が確認された。8通りの標本作製処理を施して保存していた12種の種子に対して発芽・染色試験を行い、標本作製時の乾燥温度とその後の保存が種子の生存に影響を及ぼしていることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
植物系統分類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的独自性と意義は、植物の保全や育種などに対して標本を直接活用することができることを示し、博物館標本に対して生きた生物試料としての新たな価値を与えたことである。また、これからの博物館標本の採集方法、管理方法についても新しい提言を行った。これまで、博物館の標本を用いた研究は、標本からその種の分布および形態的、生理学的、分子生物学的、生態学的情報を読み取るものであった。 また、研究成果に関する企画展・講演会を複数回実施することによって、生物標本に対する市民の意識の向上に努めた。
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