植物に直接刺入して情報を捉えるCMOSセンサの技術プラットフォームが確立された。開発したセンサによって植物体内情報のリアルタイム計測が可能となり,植物体内のイオンの濃度だけでなく動きの可視化も実現された。これにより,例えば肥料要素のイオンが吸収され成長につながる過程,光合成で産生された糖が輸送される様子などがつぶさに観察できる可能性があり,これは植物生理学におけるブレイクスルーとなる。これにより植物生育メカニズムの理解が深化すれば,植物工場での栽培条件の最適化につながり,収量の増加と安定生産がもたらされる。
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