研究課題/領域番号 |
21H01509
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
松下 大輔 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (90372565)
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研究分担者 |
上田 哲也 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 助教 (00844242)
瀧澤 重志 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (40304133)
加登 遼 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 助教 (50849396)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 睡眠計測 / 生活行動 / マイクロ波レーダー / 脳波(EEG) / 眼電位(EOG) / 睡眠の質 |
研究実績の概要 |
脳波眼電計測データとU-sleepから推定した睡眠覚醒状態を非接触手法のマイクロ波レーダーで予測することができれば寝室における継続的な睡眠計測を行った。脳波眼電計とマイクロ波レーダーによる同時計測実験(n=18)を行い、U-Sleepによる睡眠覚醒判定を教師値としてマイクロ波レーダーの睡眠覚醒判定の一致率、特異度、感度を算出した。簡易的な睡眠覚醒手法として豊富な実績を有するアクチグラフと本手法を比較した。被験者は20~30歳(平均:24.3、標準偏差:1.7)、平日の就寝時間は22:30~00:00、起床時間は06:30~08:00の健康な成人18人に対して、1人につき2終夜連続の睡眠計測実験(36人夜)を行った。実験は2021年11月24日~2022年1月20日にかけて行った。日常的な寝室環境を想定して賃貸アパートに実験室を設けた。マイクロ波レーダーAは天井面に、マイクロ波レーダーBは寝台側部に設置した。被験者はアクチグラフと携帯型脳波眼電計を装着した。脳波眼電計により脳波と眼電位を、マイクロ波レーダーにより体動、呼吸数、心拍数を、アクチグラフにより非利き腕手首の加速度を計測した。マイクロ波レーダーによる睡眠覚醒の非接触判定手法の有効性が示された。接触型のセンサーであるアクチグラフに比べて感度は劣るが、一致率と特異度は上回っていた。サンプルを増やせば個人差や誤差が軽減され、予測モデルが改善する可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍により当初予定していた医療福祉施設での実験が不可能となった。賃貸住宅に実験室を設け、睡眠計測実験を行うことで必要な睡眠計測データを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
マイクロ波レーダーの計測データから睡眠覚醒のD値を予測するには、線形な重回帰分析だけでなくニューラルネットワーク等のより高度な予測モデルの採用が有効であると思われる。時系列データに適した予測モデルを試行する。
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