本研究では、親水部に左・右の構造が可換な立体配座を有する両親媒性分子を設計し、実際に合成に成功した。従来の両親媒性分子にはこの様な左右性を有する構造を持つものは少なく、外部刺激応答性を評価することで、キラル材料として応用することができる。 また、本研究では、混合ミセルの形成や、ミセルの分子認識の振る舞いを記述するための理論を構築した。本理論により、二種類の両親媒性分子を混ぜたミセルの振る舞いについて記述することが可能になった。また、左右の立体配座を有する化合物の外部刺激応答性の評価に必要な左右の配座を有するホストとゲストの相互作用についてのモデルを構築した。
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