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2023 年度 研究成果報告書

ナノ構造に起因する殺菌原理解明にむけた単一細胞とナノ構造界面の相互作用解析

研究課題

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研究課題/領域番号 21H01773
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分28040:ナノバイオサイエンス関連
研究機関関西大学

研究代表者

伊藤 健  関西大学, システム理工学部, 教授 (50426350)

研究分担者 小嶋 寛明  国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 上席研究員 (00359077)
岩木 宏明  関西大学, 化学生命工学部, 教授 (00368200)
田中 重光  地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 主任研究員 (20509822)
永尾 寿浩  地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 統括研究員 (30416309)
田中 秀吉  国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所, 室長 (40284608)
富成 征弘  国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所神戸フロンティア研究センター, 研究員 (90560003)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードナノ構造 / 抗菌 / 殺菌 / 膜溶解酵素
研究成果の概要

ナノ構造に付着した細菌は、ナノ構造と細菌の物理的相互作用により細胞外皮が損傷し、やがて死に至ると考えられている。その過程は複雑でありいまだ解明されていなかった。本研究では、物質界面に敏感な電気化学計測と蛍光顕微鏡画像を同時に取得することで、その過程の解析を行った。また、細菌が発現する膜溶解酵素を欠損した菌とナノ構造の相互作用を解析した。それらの結果から、膜損傷は、ナノ構造に付着したことにより物理的ストレスが発生し、それにともなうストレス関連物質が生成され、膜溶解酵素の活性化が起こることに起因すると結論付けた。

自由記述の分野

ナノ・マイクロ工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでに、ナノ構造の殺菌メカニズムは、ナノ構造が膜を貫通し物理的な損傷を与えると考えられてきたが、本研究から物理的に膜が引き延ばされたことによる膜溶解酵素の活性化、つまり生化学応答に起因することが認められた。最近は分裂する際に膜溶解を自ら生じさせているため、ナノ構造との物理的作用がきっかけとなり生物独自の機構で発生すると考えられる。このことから、どのような微生物であっても同じ現象が生じる可能性があり、適用できる菌種が多い、つまり広い抗菌スペクトルを持つであろうと期待できる。そのため、医療材料など強い薬剤を用いずとも抗菌の必要がある用途への展開が可能である。

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公開日: 2025-01-30  

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