既存技術では計測困難である生きた細胞表層のナノ形状や力学動態を長時間にわたって低侵襲かつ高時空間分解能で可視化する技術をSICMを用いて開発した。2次元培養した単一細胞に対する計測だけでなく3次元培養したオルガノイドといった背の高い組織様の多細胞もSICMにより長時間計測可能な測定系を構築した。SICMで計測した細胞表層ナノ形状・ナノ力学動態といった細胞表層情報より、細胞の生理状態を分類する手段の可能性を見出した。走査型プローブ顕微鏡では、通常アクセスが困難な生きた細胞の基底面のナノ構造・力学動態を可視化することも成功した。
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