本研究では、可視光領域の光は透過し近赤外光でのみ太陽光発電を可能とするための透明近赤外吸収発光性高分子の開発を行う。700 nm以上の波長の光は太陽光の55%を占める。ここで、太陽光発電パネルが黒色であることから、建物の窓の部分には設置できない。もし可視光を透過し、一方で近赤外光を効率よく吸収し、さらに励起子を効率よく伝達できる物質が存在するならば、窓でも太陽光に含まれる近赤外光で発電を行うことが可能となる。この目標の実現のため、共役系高分子を足場として可視光を透過し近赤外光のみ吸収する発光材料開発を行った。アゾベンゼン錯体を持つ高分子において置換基効果により目的を達成した。
|