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2023 年度 研究成果報告書

バイオロギングと分子系統解析を用いた東シナ海産カンパチの個体群構造の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21H02270
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

河邊 玲  長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 教授 (80380830)

研究分担者 阪倉 良孝  長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (20325682)
中村 乙水  長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 助教 (60774601)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードカンパチ / 集団構造 / バイオロギング / 回遊 / 東シナ海 / 分子系統 / 黒潮
研究成果の概要

台湾周辺と鹿児島南部で行った調査から、東シナ海産カンパチ親魚はブリのような大規模回遊せず黒潮近傍に産卵場をもつことから、黒潮とその分枝流と関連が深い回遊環を形成する。本種にとって黒潮は上流から下流へと仔稚魚を輸送し流域内の集団間の交流を促進する働きを持つと同時に、他の海域との交流を阻む障壁であると考えられた。また、ブリと産卵場を比較した結果、両種の産卵場が1月から2月にかけて東シナ海南端の大陸棚斜面域周辺で重複することが分かった。以上より、両種の交雑個体が確認されたのは、近年のブリ資源量の増加に伴って産卵場が南方へ拡大したことで、産卵する時空間が重複したことによると推察された。

自由記述の分野

魚類回遊生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

東シナ海産カンパチは、親魚がそれぞれの固有の生息地を有する一方で、卵仔稚魚は黒潮によって広域に分散拡散することで、東シナ海で単系統となる集団構造が形成されることが明らかとなった。これが本研究の学術的意義となる。また、東シナ海には地域ごとに固有の産卵場が国を跨いで形成されることから、東シナ海産カンパチの個体数と遺伝資源の両方を保全するには、国際的な管理体制(例えば日本と台湾)を整備することが肝要となる。これが本研究の成果に立脚した社会的意義となる。

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公開日: 2025-01-30  

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