LolCDE系はグラム陰性細菌にとって生育に不可欠な蛋白質群であり、その阻害による抗菌剤開発など新たな作用機序をもつ抗菌剤開発へと繋がる可能性がある。その分子機構解明は近年社会問題となっている多剤耐性化(AMR)の対策へ繋がる知見となり、社会的な意義の高いものといえる。また、直接的に薬剤排出に関わる蛋白質群の構造機能解析に於ける成果も同様の理由により社会的注目が大きい。 新たに認知されたVII型ABC輸送体であるLolCDEやMacBの構造機能解析において我々は世界のトップランナーである。それ故、輸送体関連の教科書などへの執筆依頼も複数受けていることを研究成果として付記しておきたい。
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