哺乳類の母親の組織と胚の組織からなる胎盤は、子宮につながる血管の存在する子宮間膜側(M側)に形成され、栄養交換が効率良く進むように配置される。マウスでは、受精後4.5日目には胚が子宮に着床し、将来胎盤が形成される位置に合うように胚の向きは決まる。3次元再構築画像や透明化した組織の画像を用いて着床時の胚と子宮との関係を組織学的に詳細に観察し、受精後4.0日目から4.5日目にかけての12時間に胚、子宮のいずれに関しても大きく形態が変化し、子宮内腔の閉鎖、胚の伸長、着床室の形成により胚軸が子宮軸に一致して着床が成立することを明らかにした。
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