研究成果の概要 |
本研究では、細胞膜における主要な脂質シグナル分子であるPI(4,5)P2の役割に焦点を当て、シロイヌナズナの花粉、根毛細胞などの植物細胞を対象に細胞形態形成における制御機構の解明を目指した。シロイヌナズナの9つのPI(4,5)P2生成酵素遺伝子に対して変異体および形質転換体を用いた解析を行った結果、PIP5K1および2はオーキシンの極性輸送に関わる細胞極性の形成に、PIP5K2および3は根毛形態形成に、PIP5K4, 5, および6は花粉の発芽および花粉管伸長に、PIP5K7, 8, および9は根の高浸透圧ストレス応答に、それぞれ重複的に関与することが示された。
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