研究課題/領域番号 |
21H02723
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野崎 智義 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (60198588)
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研究分担者 |
渡邊 菜月 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (00883323)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脂質 / 輸送 / 感染症 / 寄生虫 / 病原機構 |
研究成果の概要 |
LTP15は赤痢アメーバのSTARTドメイン含有タンパク質で核移行ドメインをもち、転写・クロマチン制御、核ー細胞質輸送を担うと予想された。LTP4のタグ融合タンパク質を用いてLTP15が通常核に存在し、栄養飢餓条件下で細胞質へと移行することを示した。LTP15は液性因子の取り込み後の放出、システインプロテアーゼの分泌、病原機構へ関与した。LTP15は酸化ストレスへの応答に関与し、核内でのPIPsの維持に重要であった。本研究成果はLTPsの核内のリン脂質の代謝と病原性への関与を原虫で初めて示し、LTPsの機能・進化の普遍性の理解と赤痢アメーバの治療・予防への応用を可能とする基盤的な成果となった。
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自由記述の分野 |
寄生虫学、感染症学、病原学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はLTPsの核内のリン脂質の代謝と病原性への関与を原虫で初めて示した点で極めて新規性が高く、更に、真核生物におけるLTPsの多様性と機能の進化と普遍性の理解の助けとなった。同時に、本研究成果は赤痢アメーバの治療・予防への応用を可能とする基盤的な成果となった。本研究成果は他の寄生虫症やヒトの疾患の病態や治療法の理解に役立つ情報を提供したということができる。
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