研究課題/領域番号 |
21H02729
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
藤永 由佳子 金沢大学, 医学系, 教授 (60252954)
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研究分担者 |
松村 拓大 金沢大学, 医学系, 准教授 (00456930)
小林 伸英 金沢大学, 医学系, 助教 (30712799)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ボツリヌス菌 / Clostridium botulinum / 腸内細菌 / ボツリヌス症 |
研究成果の概要 |
乳児ボツリヌス症は、生後1歳未満の乳児がボツリヌス菌の芽胞を経口摂取し、腸管内で発芽増殖、毒素を産生することで発症する。一方で、健常成人は本菌に感染耐性である。腸内細菌叢が本菌の感染感受性に関与すると考えられているが、詳細な機構は不明である。本研究では、ボツリヌス菌感染防御を担う腸内細菌群としてClostridia綱を見出した。さらに、単一で強固な防御効果が得られるClostridia綱腸内細菌株を同定した。本研究成果は乳児ボツリヌス症発症機構の理解を大きく広げるものである。
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自由記述の分野 |
細菌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳児ボツリヌス症は、日本においては年間数例と比較的稀な疾患ではあるが、罹患した場合は、治療法が存在しない。本疾患の罹患リスクを下げるために、一歳未満の乳児には、ボツリヌス菌芽胞を含んでいる可能性が高いことで知られている蜂蜜の摂取を控えるといった予防法が採られているのみである。本感染症を抑制する腸内細菌が同定できれば、これまでに実現できなかった本疾患の根本的な予防法や治療法を確立するための鍵となる基礎的知見が得られる。
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