本研究では、細菌感染時に尿もしくは血清中に特異的に増加する修飾ヌクレオシドについて網羅的解析を行った。すべての菌種から、細菌特異的修飾ヌクレオシドの1種であるm2Aが検出された。m2A量についてグラム陰性菌とグラム陽性菌で比較すると、グラム陰性菌の培地中のm2A量が多かった。細菌感染者、ウイルス感染者ならびに健常人の尿中のm2A量について、比較検討した。細菌感染者の尿中のm2A量は、健常人ならびにウイルス感染者と比較して有意に多かった。以上の結果から、m2Aは感染の有無を診断するマーカーとして有用であることが示唆された。
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