染色体転座等によってがん細胞に生じた融合遺伝子は、正常細胞には存在しないがん特異的融合タンパク質をコードする。これらの融合タンパク質の一部は細胞がん化に決定的な役割を果たしている事が知られており、がん治療の標的タンパク質としても重要である。本研究では、がん特異的融合タンパク質が安定に発現するために必要な脱ユビキチン化酵素の探索を行うと共に、各種がん特異的融合タンパク質の分解を誘導する新規化合物の開発を行い、FGFR3-TACC3、EML4-ALK、NPM-ALK、FLT3-ITDを分解するPROTAC/SNIPER化合物を開発した。
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