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2023 年度 研究成果報告書

上皮、間葉系肝癌幹細胞による間質細胞リプログラミングの解明とその診断治療への応用

研究課題

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研究課題/領域番号 21H02900
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

山下 太郎  金沢大学, 医学系, 教授 (90377432)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード癌幹細胞 / 遠隔転移 / 上皮間葉転換
研究成果の概要

肝癌の発生維持に必須の集団である癌幹細胞について、肝癌幹細胞には上皮系、間葉系の2種類が存在し、それぞれ細胞周期シグナル、上皮間葉転換シグナル活性が異なることを見出してきた。本研究では肝癌細胞および間質細胞における遺伝子発現変化、間質細胞のリプログラミング過程をトランスクリプトーム解析で網羅的に検討した。癌関連線維芽細胞との共培養により、上皮系癌幹細胞を有する肝癌細胞株に新たに間葉系肝癌幹細胞を誘導すること、遠隔転移を促すこと、この現象に関わる転写因子としてJUNBが関わること、浸潤先端領域での上皮間葉転換細胞リプログラミングを行うこと、新たな肝がん治療標的分子候補であることを明らかにした。

自由記述の分野

消化器内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

肝細胞癌の遠隔転移は患者の予後不良につながる一方、遠隔転移プログラムを阻害する治療薬はない。我々はCD90陽性癌幹細胞が遠隔転移を起こし、その血清マーカーとしてLG2mを同定したが、治療薬候補はまだ開発できていない。本研究では上皮系癌幹細胞から間葉系癌幹細胞が出現する機序として癌関連線維芽細胞の役割を同定、その機序として腫瘍辺縁部におけるJUNBの活性化を見出し、JUNB過剰発現が遠隔転移を起こすことを同定した。本研究成果から、JUNBを標的にした薬物候補の開発が肝細胞癌の遠隔転移阻害剤として有望な可能性が示唆され、新たな癌分子標的の創出に至ったと考える。

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公開日: 2025-01-30  

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