高齢者では感染症が重症化しやすい。本研究では、加齢に伴いレベルが上昇するgrowth arrest-specific protein (Gas6) に着目し、重症化機構を解明することを目的とした。若齢マウスと老齢マウスを比較した結果、老齢マウスではGas6レベルが高く、インフルエンザウイルス感染による生存率が低下した。Axl阻害剤BGB324の投与により、老齢マウスの初期インターフェロン産生が回復し、生存率が向上した。このことから、Gas6が初期免疫応答を抑制し、過剰な炎症を引き起こすことが示唆された。また、Gas6は細胞老化に伴い誘導されることが示唆された。
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