研究課題/領域番号 |
21H02935
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
猪阪 善隆 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00379166)
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研究分担者 |
山本 陵平 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 教授 (00533853)
木村 友則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい准教授 (00631300)
井上 和則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10631301)
水井 理之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30423106)
松井 功 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60456986)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | オートファジー / AIによる腎病理解析 / シングルセルRNA解析 |
研究実績の概要 |
AIを用いた腎生検診断において、内皮細胞、メサンギウム領域、基底膜、上皮細胞の領域ごとに詳細な所見を付けるために、組織学的特徴量抽出プロセスの効率化が望まれる。本研究では自己教師あり学習の一つであるDINOを糸球体画像に応用し,その有用性を検討した。腎生検 PAS 染色画像 384 枚から目視で得た糸球体 10423 枚を用い、VisionTransformer(ViT)をbackboneとして DINO により学習させたモデルの注目箇所について得られた feature mapをPCAを用いて解析したところ、糸球体の形態的特徴を個別に認識していることを確認した。また、疾患分類タスク(微小糸球体病変、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、膜性腎症、糖尿病性腎症の 4クラス分類)では、DINO 学習済み ViT を用いることにより糸球体の特徴をより効果的に抽出できる可能性があることを確認した。 AKI患者の腎臓で発現が低下しているが、AKIの発症やAKIからCKDへの移行における役割は不明である。本研究では、CKD患者の腎尿細管ではMONDOAの発現が低下していた。また、マウス腎臓では、MONDOAの発現は虚血下で減少し、再灌流下で増加した。尿酸細胞におけるMondoAの遺伝子ノックダウンはオートファジーを阻害し、Rubiconの発現増加を介してAKIに対する脆弱性を増加させた。MondoA欠損I/R障害腎におけるRubiconの抑制はオートファジーを活性化し、ミトコンドリア機能を保護した。I/R後の回復期にMondoAを欠損させると、TFEB-PGC1α軸のダウンレギュレーションを介して腎障害が悪化した。以上より、MondoAがオートファジーを維持することによってAKIに対する脆弱性を防御し、その後ミトコンドリア機能を回復させることによりCKDへの進行を予防することが確認できた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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