研究課題/領域番号 |
21H02970
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松下 修三 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特任教授 (00199788)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) / SARS-CoV-2 / 中和抗体 / 抗イディオタイプ抗体 |
研究成果の概要 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する有効なワクチン開発は世界的課題である。我々は、SARS-CoV-2に対する強力な中和単クローン抗体(9-105)に対する抗イディオタイプ抗体を作成した。しかしながら、2022年にはオミクロン株の流行という新しい局面を迎えた為、オミクロン株に対して交差中和活性の強い中和単クローン抗体(4-66)を新たに分離し、これに対する抗イディオタイプ抗体パネルを作製中である。これらの抗イディオタイプ抗体が認識するB細胞をコロナブレークスルー感染症例の末梢血からsingle cell sortingで取得し、その産生抗体の生物活性を検討する予定である。
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自由記述の分野 |
感染症内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、SARS-CoV-2中和抗体に対する抗イディオタイプ抗体パネルを作成し、特異的な中和抗体誘導の可能性を調べるところにある。現在、スパイク蛋白全長のmRNAワクチンが用いられているが、誘導できる抗体の大部分は非中和抗体である。一方、抗イディオタイプ抗体を用いる戦略は、強力な中和抗体のみを特異的に誘導する。特に、オミクロン株の抗原ドリフトに対応する広域中和抗体反応の誘導は、既存のワクチンでは困難と考えられる。現在もSARS-CoV-2は免疫逃避を繰り返しながら、コロナのパンデミックは続いている。抗イディオタイプ抗体ワクチンは効率よく交差中和抗体を誘導し、感染制御を可能にする。
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