研究課題/領域番号 |
21H03121
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 治 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60374948)
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研究分担者 |
濱井 瞭 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00824004)
森 優 東北大学, 大学病院, 講師 (70634541)
塩飽 由香利 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (80736190)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨再生 / 骨補填材 / 骨伝導 / 力学的性質 |
研究成果の概要 |
リン酸カルシウム系骨補填材の骨伝導発現の条件を検討し,1)リン酸八カルシウム(OCP)は骨髄内の未分化間葉系細胞(MSC)の集積,骨芽細胞への分化,骨細胞の分化を促進すること,2)gelatinのスポンジ状成形体(Gel)は細胞の作用により分解産物を生成し,それが血管新生を促進すること,3)OCPとGelとの複合体(OCP/Gel)はラット長冠骨の皮質貫通骨欠損埋入で皮質骨を再生し得ること,4)gelatin分子とOCPの共沈によりOCPに格子欠陥が導入されることで新生骨置換が促進されることを明らかにした.Gelとの複合化による相互作用が荷重下での長管骨の骨形成に影響を及ぼすことが示唆された.
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自由記述の分野 |
生体材料学工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リン酸カルシウム材料の中で,OCPは骨伝導を示す材料であるが,課題として焼成プロセスによる単一結晶相の成形は困難であること,そのため生体由来高分子と複合化して賦形性,機械的性質を向上させる必要があることがあげられる.本研究では,OCP自体が示す間葉系幹細胞についての細胞活性化能,基質材料となるGelとの複合化を想定し,Gel自体の血管新生能,OCPとgelatin分子の共沈殿による結晶性状への影響,OCP/Gelの長管骨骨欠損の皮質骨再生能を明らかにした.本研究の結果は,OCPとGelとの併用が荷重下環境となる長管骨での骨再生に使い得る新たな骨補填材の設計指針の確立につながることが示唆された.
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